【目の前で確認を貫く】予告なしの訪問、一日25回の電話を受けても帳簿の持ち帰り きっぱり拒否【税務調査】
「目の前で確認を」貫く 予告なし訪問・25回電話の飲食店主 福山民商
福山民商の会員で飲食店を営むAさんは10月28日、福山税務署による第1回の調査に臨みました。Aさんは帳簿の持ち帰りを拒み、「私の目の前で確認してほしい」と主張。税務署は持ち帰りを断念しました。
予告なしで自宅へ、電話25回
10月14日、税務署員3人が事前の連絡なくAさんの自宅を訪れました。不在のAさんに代わって応対した家族に資料を見せるよう求め、引き揚げた後も午後3時ごろまでに25回の電話をかけ、「家に帰ってくるまで待つ」と迫りました。Aさんは民商に相談し、翌15日に請願書を提出しました。
謝罪も具体的な理由もなし
28日の調査には署員2人が来訪し、Aさんと記帳を手伝う家族、民商事務局員2人が同席しました。Aさんは、署員に問いただすための質問メモを用意して臨みました。冒頭、署員は請願書への回答として「確定申告書の確認のため」「ありのままの状態を見たかったため」と述べ、「今後は日程調整を行う」としました。しかし、予告なしにした具体的な理由や、25回の電話への謝罪はありませんでした。記帳を手伝う家族は「第三者」だとして、退席を求められました。
「時間がかかってもいい」
署員が帳簿の持ち帰りを求めると、Aさんは「情報漏えいの問題が多く心配だ。私の目の前で確認してほしい」と拒否しました。署員は席を外して上司に電話で相談し、10分ほどの中座を2回繰り返した末、持ち帰りを断念しました。「調査が早く終わりますよ」と言う署員に、Aさんは「何回でも見に来てくれたらいい。時間がかかってもかまわない」ときっぱり。署員は困った表情で頭を抱えていました。
調査では、箸やおしぼりの仕入れについて質問がありました。Aさんは「割りばしが苦手なお客さんのために普通の箸も用意している。1人で何本も使うこともある」「おしぼりは1人に2〜3回出すこともある」と、店の実情を説明しました。次回は11月11日です。
「主権者として行政を正す」
退席した家族と民商事務局員は、外で署員と話しました。「正式な調査の前に資料を提出させる国税庁の方針が出ているからですよね」と尋ねると、署員はそうした方針が出ていることを認めました。「調査の日時や目的など、法律で決められた事前通知の11項目が示されないと、質問検査権は使えないのでは」との問いには、はっきり答えませんでしたが、否定もしませんでした。事務局員は「私たちは調査を妨害しているのではない。主権者として、行政の監視と改善を求めている」と伝えました。
行き過ぎた行政は世論で正す
憲法は、国民の権利は「国民の不断の努力によって」守らなければならないと定めています。国会・内閣・裁判所が互いを抑え合う三権分立の真ん中にいるのは、主権者である国民です。国民は選挙で国会を、世論で行政を正します。
一人の業者が税務署に声を上げるのは簡単ではありません。だからこそ民商は、仲間が寄り添って記録を残し、請願や申し入れで行政に改善を求め、こうした事例を広く知らせて世論に訴えます。この記事も、その一つです。
福山民商は11月中旬に福山税務署へ申し入れを行います。あわせて県連として、広島国税局にも不当な事例として報告する予定です。










































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