税務調査に負けない! 経験者から実態学び対策 ~現場ではこんなことが起きている~


「持続化給付金」で調査になる⁉


コロナ禍でも税務調査が再開され、持続化給付金を受け取ったことで調査になるのではとの不安な声も聞かれる中、税金対策部は11月25日、「体験者から学ぶ!税務調査対策交流会」を行い9名が参加。納税者権利憲章をつくる会が作成したパンフ「税務調査や徴収の現場ではこんなことが起きている」を読み合わせ、税務調査の経験者が実態を報告しました。


突然に調査に動揺


2016年8月に法律で義務付けられた事前通知もなく、突然税務調査を受けた市内で釣り船を経営する会員の事例を学習。

税務署員が勝手に自宅のパソコンや寝室の引き出しの中を調べ、「消費税を少なくするために売上を少なく申告した」と書かれた(※1)質問応答記録書への署名・押印を無理強いし、帳簿・資料を持ち去るという乱暴なものでした。

税金対策部員の川崎衛さん=城北・自動車鈑金塗装=は「一般に私たちが対象となるのは任意の税務調査で『犯罪調査』ではなく、署員が勝手に自宅のパソコンや寝室の引き出しのなかを調べることはできない」と参加者に「納税者の権利」を説明しました。


納税者に権利がある


2年前に税務調査を受けた瓦工事を行う会員は「何も知らなかったから最初は署員の言われるがまま、帳簿も持って帰らせたし質問応答記録書にも署名してしまった。それから民商に入会して税務調査の対応について学び2回の質問応答記録書は断ったが元請けに(※2)反面調査にいかれた」と話し、すぐに税務署へ抗議にいった経験を語りました。

「仕事をしながらなので、書類をまとめるのに時間がかかるのは理解してほしい。今度、勝手に反面調査へ言ったら税務調査に協力しない」と主張しながら約1年半掛けて税務調査に対応し納得した(※3)修正申告書を提出しました。自身の経験から「税務署員の言いなりにならず、きっちり自分の意見を主張することが大事」とアドバイスしました。

事前通知なく突然、税務署員が訪ねてきて7年分の資料提示を求められた飲食店の会員は「税務調査になって不安でいっぱいだったけど、税金対策部の皆さんのアドバイスのおかげで堂々と調査に挑めました。諦めず主張できたから申告是認(追徴なし)で終わることができました」と調査の経過を説明しました。


学ぶことで不安解消


税金対策部の高橋ん=城東・とび=は「『故意に売上を少なくした』と記載した質問応答記録書に署名させ、本来なら3年分の調査を5年分遡ぼり、(※4)重加算税もかけようとする税務調査が行われていることをもっと知らせていく」と呼びかけました。

参加した新会員の川崎さん=城北・管工事=は「領収書や請求書がなぜ必要なのかなど色々な話が聞けて良かった。税務署が来ても、落ち着いて対応できるように勉強したい」と語りました。



用語解説 税務調査Wiki


(※1)質問応答記録書…税務署員が、税務調査時の会話の内容などを問答形式や     

  物語形式で記録した書面のこと。調査終了時などに質問応答記録書の内容に間 

  違いがないことを認める署名・押印を納税者に求めるが、それは納税者の任意

  であり、応じる義務はない。


(※2)事前通知…2013年から調査日時や目的など11項目を事前に通知する

  ことが義務づけられた(国税通則法74条の9)。


(※3)修正申告書…税務調査が終了し、申告した内容と違う結果になった場合、

  税務署長による更生(決定)処分すべきところ、納税者自身が、税務署員の求

  めに応じて申告内容を修正すること。


(※4)重加算税…過少申告加算税などが課税される場合に、内容が仮装隠蔽であ

  るなど悪質だった場合に、その過少申告加算税などに代えて課税される附帯税

  のことです。

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